2011年5月27日金曜日

Gift Books



私は絵本をプレゼントするのが大好きです。文庫をやっていると本を選ぶのも大事なことで、いつも本の情報にアンテナをはっています。好きな本は文庫にいれてもいれなくても欲しくなって手にいれてしまいます。だから文庫の蔵書以外にいつも手元に何冊もの本が置いてあります。

私の趣味ともいえる本のプレゼントはもちろん文庫をはじめて、子どもの本とかかわってからのものです。

はじめは友達のお子さんのために、親戚の子どものために、お世話になっ方のお子さん誕生のためになどなど、急にきたお子さん連れのお客に「待って」と言って絵本をあげることもあります。そのうち息子の友人宅にお子さんが生まれプレゼントが始まりました。そして待望の自分の孫のためのGift books(これは勿論今も続いていますが)。最近は友人のお孫さんのためのプレゼントが多くなりました。また親しくなった方に小さいお子さんがいるのがわかるとすぐにプレゼントしたくなります。

外国にいる人に絵本を上げるときなどは、本当に喜ばれます。息子一家は以前も香港に駐在していました。私が香港を訪れたときは孫の友達の家に持っていくお土産は海苔やつくだ煮などではなく、子ども用の絵本、とても喜ばれました。                                          また 絵本というのは子どもだけでなく、大人の人にも笑顔を与えてくれるようです。

先日嬉しいことがありました。プレゼントに持って行った絵本は「はなのすきなうし」「うさぎさんてつだってほしいの」「なぞなぞのへや」[クロックくんの絵本ーはんたいことば」。これらの本を渡した知人は4歳の女の子の父親です。「本をみせて」と言って差し上げた袋からだしてみたお父さんの第一声「ウワー嬉しいな! 『はなのすきなうし』は子どもに読ませたかったけど、いつ読ませたらいいか夫婦で迷っていた本」 「『うさぎさんてつだってほしいの』はかわいい本で図書館で見たことがある、うちの子はウサギが大好きだし」と笑顔満面。忙しい仕事なのにお子さんの読む本のことも良く知っていてびっくり、私も本当にうれしくなってしまいました。こんなに書名まで知っていて喜ばれたのも珍しい、しかもお父さんに・・・だから絵本のプレゼントはやめられない。

数日後「子どもの本・九条の会」三周年の集いに参加しました。そこで開催されていた「戦争と平和をめぐる子どもの本展」で「はなのすきなうし」が展示されていました。やっぱり平和を願うすばらしい本なのだと一人納得。 


バンビぶんこ同窓会?


バンビぶんこに一番近い幼稚園がH幼稚園です。古くはうちの息子もかよった幼稚園です。この幼稚園は近いせいかたくさんの園児が文庫にかよってきています。お隣のkちゃんもこの幼稚園児でした。Kちゃんはたくさんのお友達を文庫に紹介してくれて、いつもたくさんお子さんが利用してくれていました。そしてお母さん方の情報交換もあり、文庫をにぎわしてくれていました。

小さかったKちゃんも幼稚園3年間を過ごし、早くも4月から小学生になりました。もちろん仲良しのお友達も小学生、それぞれ違う学校に通うことになりました。「ときどき文庫で会おうと言っているのよ」とお友達のRちゃんのお母さんが言っていましたが、先日その第一回ともいうようにみんなが集まってきました。

遠くに引っ越したYちゃん以外はほとんどが集合、もとどおりの仲の良さをみせてとても楽しそうでした。

「○○ちゃん 入学おめでとう!!」何回もこの声をかけました。みんな元気、そして新しい学校にも慣れて元気に通っている様子で嬉しいことです。

これからもときどき文庫に集まってね。

この幼稚園からは今年年少さんのお友達もきています。Mちゃん、Aちゃんの二人、それぞれ小学生になったお子さんの妹さんです。それにS君、生まれて半年めから文庫にきていましたが、幼稚園で同じクラスになり、初めてみんながバンビぶんこにかよっているのがわかったのですって。来る時間が違ってたのですね。おとなしく、お友達も一人だったS君は急のお友達が増えました。言葉も多くなり、積極的になって、文庫での姿もいきいきとみえます。

子どもたちの成長は本当に早いものです。この子たちは本も大好き、大きくなっても本が好きでいてくれると良いな!

2011年5月11日水曜日

大震災直後の文庫

今日は5月11日、そうです。あの東日本大震災からはや2か月が経っていました。今さら震災のことを書くのもなんですが、やはりいちどは気持ちの整理も必要なのではと思い書くことにしました。被災された方々には簡単に言葉をかけてはいけないような悲惨な状況です。被災者は勿論のこと、被災地から遠い私ども誰にでもそれぞれの震災の鮮明な記憶があります。大地震、大津波、そしてまだまだ収束にはほど遠い原発被害と思うことは胸が張り裂けるくらいあり、これからの人生の考え方が全く変わってしまったという人も多くいますが、今日はバンビぶんこだよりの名のとおり文庫の話題にかぎりたいと思います。

地震がおきたのが11日の金曜日、次の水曜日の文庫をどうするかが問題でした。次々に延期、中止になるイベントの情報のなか、子ども相手の文庫を開いていいものか・・・文庫連のMLにも危険だから中止、幼稚園も休んでいるので中止と中止情報が入ってきて、心ある人はやめる方が安全という雰囲気が強くなっていました。。

でもこの日は引っ越して行ったYちゃん姉妹がわざわざ文庫に来てくれる最後の日でした。

もう一つインターネット情報サイトの取材も入っていました。私はYちゃんのお母さん、インターネットサイトの記者さんの動きにまかせることにしました。実際不特定多数の利用者でその日に誰が来るかわからないうちのような文庫では「お休みします」と利用者にお知らせするのは至難の業なのです。もし途中で危ないようだったら帰ってもらおうととにかく開くことにしました。

全く普段通りに開いた文庫は、いつもどおり後半に向かってどんどん子どもたちがやってきました。もちろん話題は地震のこと、でも普段と全然かわらずに文庫は開かれ、おはなし会はすすめられていきました。記者さんはその盛況ぶりに驚かれた様子、「こんな時にも開いて待っていてくれる人がいるんだ」とえらく感動してくれたようです。それは私にとって想定外?の感想でした。

あまりに使われすぎた未曽有という言葉は使いたくないけれど、こんどの震災は年齢、経験にかかわらずそれぞれの人がほとんど経験したことのない恐ろしい体験だったのでしょう。被災者の方々には申し訳ないけれど、私たちみんなが落ち着かず、どうしようもない不安な気持ちを抱えて誰かといたい、誰かと話したい、この異常な体験を共有したいと思ってしまったようです。こんなとき開いていた文庫は一時的な避難所よろしく、みんな夢中になってはなしていました。それでも文庫のおはなし会は全く普通に進められ、Yちゃんの最後の日ということもあり、いつもより盛りあがりました。

私はこの日文庫を開いて良かったと思いました。たまたま余震もなく、本当にラッキーだったのです。この日は終わってからいつにない疲れを感じ、説明のできない高ぶりが残りました。